【人生】応用行動分析(その3)
昨日は「行動を教える」について書きました。
今日はさらに踏み込んで「複雑な行動を教える」ことについて書きたいと思います。
◆カップ麺のつくり方
カップ麺をつくる時はパッケージに書いてある手順に従うと思います。
①蓋をあける②スープの素などの粉類を取り出す③熱湯を内側の線まで注ぐ ・・
といったような手順です。
ここで用いられているのは【課題分析】です。
これは複雑な行動のまとまりを小さな行動単位に分解し順番に並べることを言います。
課題分析をするとやるべき行動が明確になります。
そして手順が明らかになるためこどもの課題もはっきりします。
◆課題分析表
課題分析をしたら可視化することがポイントです。
イラストにするとわかりやすくなります。
例えば「手洗いの手順」のイラストは皆様も見かけたことがあるのではないでしょうか。
これが「課題分析の可視化(イラスト)」です。
◆行動支援とこどもの「意欲」
昨日のブログで「意欲を育むには褒めることが効果的」だと書きました。
他には「成功体験を積む」ことも大切なポイントです。成功体験を積むためには支援をうまくしていく必要があります。
そのためには、次の2つの方法があります。
【1】支援の量をコントロールする
最初は多めに、そして少しずつ減らしていきます。
支援の量と種類は次のとおりです。
①支援(多):身体的支援-こどもに手取り足取り教える
②支援(やや多):モデルの提示-支援者がやってみせる
③支援(やや少):指さし支援-指さしでヒントを与える(場所を指さすなど)
④支援(少):言葉の支援-言葉でやることを指示する
こどもの状況を見ながら支援を抜いていくという方法です。
【2】行動連鎖を考える
課題分析で明確になった小さな行動単位を、
- はじめから順番に教えるのが【順行性連鎖】
- 終わりから教えるのが【逆行性連鎖】
と言います。
ここでは【逆行性連鎖】について説明します。達成感を感じるにはとても良い支援方法ではないかと思います。
①課題分析したときにはじめから最後まで大人が一緒に行い最後の1つだけをこどもにやらせる
②それができるようになったら今度ははじめから最後の2つまでを大人が一緒に行い最後の2つをこどもがやる
③次は最後から3つ前・・
④そして、最終的には、はじめからこども一人でできるようになる
というものです。
◆最後に・・私の娘の場合
最近、娘が一人で靴を履きたがるようになりました。
そこで手順として次の7つを意識しています。
①靴下を履く
②玄関で靴の前に座る
③右足を靴に入れる
④かかとを踏んでいないか確認する
⑤左足を靴に入れる
⑥かかとを踏んでいないか確認する
⑦立ち上がる(出発)
このとき、かかとを踏んでいないかの確認だけを本人にさせていました。
するとしばらくして、足を靴にいれる➡かかとを確認➡踏んでいる時は手を使ってきっちり履く、ということまで出来るようになりました。
今では、馴れた靴であれば履けるようになりました。ただしその前段の靴下が履けないので裸足で靴を履きやり直しになりますが・・
今後は靴下を履けるようになることが課題です。