【モンテッソーリの子育て】たくさん手助けをしてもらってきたAちゃん
Aちゃんは「お母さん、一緒にやって」というごく普通のちょっと恥ずかしがり屋さんの5歳でした。
私がお母さんに「今、どんなことが好きですか?」と聞くと、「ごっこ遊び」「テレビで見たものを自分で作りたがる」という、これも微笑ましい5歳の姿。
しかし、モンテッソーリ教室で「縫いさし」をしようとしたときのことです。
※「縫いさし」とは台紙に小さな穴が開いており、針を通していくという作業です。
私「どっちの色(糸の色)使う?」と聞くとお母さんを見る。
母「ほら、聞かれてるじゃない」A「・・・」。
いざ、縫い始めると一針ごとに、「ここにさすの?」とお母さんに確認します。
私「もう一度私がやるから見ててね。好きに縫っていいんだよ」
私「はい、次、やってみる?」
A「うん」
A「・・・」手が動かない。
母「ほら、やってみなさい、ここにさすの。」
A「ここの穴にさせばいいの?」
この繰り返しです。
お母さんがひと言「うちはひとりっ子で、どうもワガママなんです」と。
お母さんは子どもが可愛くて仕方ない様子。
でも、、違いますよ。
手助けしすぎです。子どもはやりたいと思ってるので、一呼吸待ってみてください。考える時間を与えてあげてください。
と言いました。
それから30分ほど。やり方を知り無心で縫い続けた台紙は4枚。
終わってから「楽しかった!」と言ったAちゃんは、はじめて、自分でやりたいことに集中したのかも知れません。
そして針を持つ指が、
【中指、くすり指、親指】だったのが、
最後には
【ひとさし指、中指、親指】になっていました。
ひとさし指が使えるようなった!
これでお箸の練習に移項できますね、とお母さんと話し、その日を終えました。
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