【子育て】チャレンジするこどもを育む
心理学で使われる「安全基地」という言葉をご存知でしょうか。
乳幼児においては生まれてから母親や養育者との間に築かれていく愛着(心の絆)のことであり、これは無条件に自己が全て受け入れられるという安心が土台となっています。
この「安全基地」と、ドーパミン(脳内の神経伝達物質)の関係から、チャレンジするこどもを育むための対応について書いてみたいと思います。
◆ドーパミンが放出されるとき
ドーパミンは、喜び・快感によって放出されます。つまり好ましい刺激に反応するというものです。
しかし、他に「不確実性」に対しても放出されることがわかっています。
例えば、森のなかでこの道を行けば木の実が手に入るという「報酬」だけではなく、新たな道を進めば危険は伴うが木の実が手に入るかも知れない、という「不確実」な状況でもドーパミンが放出されるのです。
動物が生きていくためには、未知のものに対してチャレンジするようにできているのです。
◆「過保護」「過干渉」「自由放任」ではチャレンジを止めてしまう
過保護とは絶対に失敗しない環境にこどもを置くことを意味しています。チャレンジ(失敗するかも知れない=不確実)に対して「危ないから止めなさい」と、止めてしまうことです。
過干渉とは、せっかくやりたいと思っても「そっちじゃなくてこっち」と封じ込めてしまうことです。
また自由放任も良くありません。十分に守られていないと感じる子はチャレンジをやめてしまうかも知れません。
これらの対応はこどもの自発性を奪ってしまいます。
こどもは生まれつき探求心にあふれています。
チャレンジをやめないためにはまずは「自分は守られている(安全基地)」という愛着形成が十分なされていることが重要です。次に「過保護」「過干渉」「自由放任」はやめて思う存分、探求したいという欲求を満たしてあげましょう。
思わぬ能力が発揮されるかも知れません。