【子育て】こどもを叱る(誉めることと叱ること-後編)

こどもを叱る、って難しい・・そう思っている方は多いのではないでしょうか。

今日は”叱る”ことについて書きたいと思います。

◆叱るとは?

よく言われるのは「叱る」と「怒る」は違うということです。

「叱る」は相手の行動の間違いを正すための行為、

「怒る」は自分の中の感情のひとつであり、相手の行動や言動が引き金になっている、

という違いがあります。

◆叱り方は?

次の順番で書いていきます。

①0~3歳までの能力と叱り方

②0~3歳以降の年齢での能力と叱り方


①0~3歳までの能力と叱り方

<能力>

・未来を想像することができない

例えば川に近づいて落ちるとどうなるか。

「川に落ちると流される。水が口にはいって息苦しい。そんなこと考えればわかるだろう」は、この年齢では全くわからないのです。

基本的にこどもには想像力はないものと考えなければなりません。

・物事の因果関係がわからない

自分の持っていたオモチャを投げたとします。そのオモチャは投げたために目の前から消えたのですが、それがわからないのです。

いま、目の前にない。それしかわかりません。原因と結果を結びつける能力がないのです。

そして投げたということもおぼろげにしか覚えていません。

<叱り方>

・こわい思いをさせてこどもを守ります。

3歳くらいになると、ごく短い時間のことであれば因果関係を理解できるようになります。

「オモチャを片付けないから叱られた」

「何か特定のことをすると、どうやらお母さんが怒る」というように。

つまり3歳までに理由づけをして説明しても意味がないのです。

「これだけは絶対にしてはいけない!」というのは生命に危険が及ぶときだけ。

「火に近づいてはいけない」「包丁を触ってはいけない」この理由を話しても理解できません。

そのときは大袈裟に叱って恐怖心を抱かせるのが効果的です。

そうすると「包丁=危ないから触らない」ではなく「叱られるから触らない」となります。

因果関係を理解できるようになるまでは、このやり方が良いようです。

②0~3歳以降の年齢での能力と叱り方

<能力>

繰り返しになりますがこの年齢までの幼児は、例えばマネキンを乗せた車が障害物にあたってフロントガラスから飛び出す実験・・

あれが自分だったら、というような想像はできません。

まだ起こらぬ事態を想像できるようになるのは4歳以降くらいからです。

<叱り方>

因果関係や、前後、理由を理解し始める年齢です。

そうなるとしっかりとわかるように理由をつけて説明するのが良いです。

◆あいまいなことで叱るのではなく、具体的に

たいてい大人は抽象的なことで怒っています。「ちゃんと勉強しなさい!」「それはやめなさい!」などと言います。

そうではなくて「あと30分したら勉強を始めよう」「それをすると怪我して危ないからこっちにしなさい」と言ったポジティブな言い方にします。

因果関係や話を理解できるようになっている年齢であれば、「頭ごなしに怒るのではなく、具体的な内容に対して、きっちりと理由を説明する」ことが有効です。

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いかがだったでしょうか。

いざ、こどもを目の前にしたときに、その理解度にあわせた導き方をできていますか?

感情に任せて「怒って」しまったときは、「叱る」を意識してみると効果的に伝えることができると思います。