【こどもの可能性】モンテッソーリ教育(こどもの”やりたい”気持ちを支援する)
私が子育てをしながら、また、いろいろな場面でこどもに接する親を見ていて感じることがあります。
それは「なんでこれができないの?」「やり方が違うよー」といった、こどもの行動に対するじれったさのようなものです。
こどもの年齢によりできることも理解度も変わってきますが、ここでは乳幼児について書きたいと思います。
◆こどもには自分でやりたい時期がくる
こどもが1歳を過ぎ自由に歩き回り、自分の意志で動けるようになると、あれこれ自分でやりたがります。
最近の私の娘は、
・朝は自分で着替えたい、
・昼食前には自分で手を洗いたい、
・夕食時には自分で配膳したい、
やりたいことで溢れています。
しかし、着替え時にはボタンがうまく外せないし手を洗えばハンドソープが飛び散る。配膳しようとお盆を持つと食器がすべて落ちる。
あーぁ、と思いながら、まだできないから私がやるよ、と言いながらやっていました。
しかし、その後、こどもは「できない」のではなく「やり方がわからない」 だけだと知りました。
◆できないならば、できるように誘導する
それではどうやって「できるように誘導」すれば良いのでしょうか。
ここで、私が実践し効果的だと思う方法を紹介したいと思います。
それはモンテッソーリ教育でいう提示という方法です。
やり方はとても簡単で「だまってやって見せる」というものです。
その方法とポイントを書いていきたいと思います。
【1】まずは「見てて」と声掛けし、
だまって行動を見せる。
〈ポイント①〉
手が見える位置に座ります。こどもから見て手の甲で隠れると動きがよく見えないからです。
〈ポイント②〉
通常の8分の1のスピードでやるということです。
こどもが動くものを目で追うのは大人の8倍もスローだからです。
動くものを的確に目で追える動体視力が育つのは6歳頃と言われています。
〈ポイント③〉
行動を見せている時には説明はしません。
こどもは、見ることと聞くことを一度にはできないからです。
食事中にテレビをつけると、口も手も止まってしまいます。
【2】「待っててね」で最後まで見せることが重要。
やって見せていると、こどもは途中で手を出してきます。
しかしここでは「待っててね」といって待つことを教えます。
【3】もう一度やってみせる
こどもは、すぐにはできるようにはなりません。
しかし、繰り返しているうちに必ずできるようになります。
娘は、歩けるようになった1歳過ぎから配膳をするようになりました。
最初はお盆を平行に持てずに食器をすべて落としていました。お盆の端っこを持っていたために、平行に持てていなかったのです。
そこで持つ場所にシールを貼り、ゆっくり運ぶところを見せました。
すると見たままに真似し、今はできることが楽しいようで配膳、下膳までするようになりました。
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このように提示は、やる側にも少しの注意が必要です。
私の場合、こどもが途中でいなくなってしまうため最後まで見てくれないということがあります。
仕方ないか、と思いつつスタンスは変えずに「見てて」と言い、見てなくてもやるようにしています。