【こどもの可能性】こどもの発達の土台となる「愛着形成」について
ここ数日にわたって「モンテッソーリ教育」について書いてきました。
今日はモンテッソーリ教育だけに関わらず、こどもの教育や発達の大前提となる「こどもの愛着形成」について、私が勉強した内容を纏めてみたいと思います。
まず「愛着形成」とは何のことなのでしょうか。
そもそも愛着とは、慣れ親しんだ人や物に対して深い思いを抱くことですが、子育てにおいてはこどもが養育者に対して抱く信頼のような情緒的な結び付きのことを言います。
そこで、ここからは「こどもの教育や発達において、愛着形成がどのように関係してくるのか」を書いていきます。
◆愛着形成は、いつからどのようにしてなされていくのか
愛着形成は、生まれてすぐから1年間の間に発達しその後は一生かけて強化されていくと考えられています。
これは親(養育者)と子の相互の関わりによるものであり、生物学上の母親である必要はありません。
◆愛着形成はこどもの教育や発達にどのように関係するのか
【愛着形成への過程】
愛着形成は生後1年の間に発達します。
これは養育者が、泣くことしかできない赤ちゃんに対してオムツを替えたりミルクを与えたりすることで
「ちゃんと関わってもらっている」と赤ちゃんが感じ、無条件に愛されることを経験することで発達していきます。
【無条件に愛されることを経験すると】
- 自分は存在しているだけで価値があるのだという「自己肯定感」が育まれます。
※この間、愛着形成が不十分であったこどもは不安が強く、自己を守るために過剰に攻撃的になったり、逆に臆病になったりします。
- 危険なことがあっても「養育者が保護してくれる」という安心感を絶えず抱くことができるようになります。
- この、安全、安心に自信を持つことは、こどもの成長には欠かせない「好奇心の赴くままに探索行動する」ということにつながります。
- また、養育者と自分の関わりについて経験したことを人間関係のあり方として、常に参照するようになります。
つまり、無条件に愛されて育つ経験を通してこどもは養育者との間に愛着形成し深化させていきます。
そしてその経験が土台となり、自分は存在しているだけで良いんだという自己肯定感を生み出し、新しいことに挑戦することができるようになります。
次に、愛着形成がうまくなされない場合について書いていきます。
【愛着形成がなされないことの影響】
愛着障害を起こします。
実例をいくつか挙げてみます。
- 育児放棄(ネグレスト)、DV、両親の仲が悪い場合:トラウマを抱える
- 親は十分に愛情を持っているのに、関わりかたを間違った場合:
(ビデオ育児)言語発達に支障
(先回り育児)問題解決力、想像力欠如
(過干渉、過保護)怒りっぽく反抗的、独占所有欲、嫉妬深い
〈受験育児〉自己肯定感欠如(点数が悪いと、認められない)
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こどもが新しいことにチャレンジするには「安全基地(自分は大切な存在であり、価値ある存在であるの信じる)」を作ることが重要です。
そのためには、養育者は「愛情を持って接する」ことの他に「関わり方を間違えない」ように自分の接し方を日々振り返る必要があると思います。