【モンテッソーリの子育て】「提示」の効果はこんなこと!
モンテッソーリ教育では「提示」と言う動作があります。
提示とは、大人(親や教師)が子どもに対してゆっくりとした動作で“やってみせる”こと。
これは子どもの理解を助けるのに、とても有効な方法なんです。
子どもに何かの動作を教えるときにやりがちなのが次の2パターン。
・ひとつめ
「できないなら見てて!」といってぱぱっとやること。
実は子どもは全然見えていません。子どもの目はかなりゆっくりの動きでなければ見えないからです。大人の8倍スローにしなければ目がついていかないと言われています。
・ふたつめ
ボタン留めを例にとると、
「ここの穴に、ボタンをこうやって通して、反対の手でひっぱって」と説明しながら見せますよね。
子どもは言葉の説明と、動きは一緒に見ることはできません。
なので、口頭説明した後で”やってみるね、見ててね”と言って、黙ってゆっくりとやるのがオススメ。
◆提示の効果
「ゆっくり見て、子どもが真似る」というのは子どもの脳の発達に非常に良いんです。
提示は、まず「見ててね」といって、ゆっくりとした動作を無言で行います。その動作(例えばボタン留め)をやりたい時期にきている子どもは吸い付くように動作を見ています。
この時、脳内では動作を覚えようとしてワーキングメモリが働いています。
ワーキングメモリは前頭葉の働きです。
前頭葉は感情コントロール、物事の先を見通す、判断するなどを行っている部位です。
なので、モンテッソーリ教育で何度も提示を見て、実行してきた子どもたちは先を見通せるんですね。あの将棋の藤井棋士は20手先を読むことが出来ると言われています。
それも前頭葉が鍛えられているからかも知れません。
「見なさい!」と誘導するのではなく、子どもの好奇心がどこにあるかを見極めその環境を与えてあげる、
これが、子どもが集中する/集中して大人の動きを見る大前提になります。
子どもをよく観察して、どこに興味があるのかを発見してくださいね!