テレビゲームで育つ脳とは

モンテッソーリ教育では、手指を使った作業を行うことが人間の発達にとても重要だとしており、それは現代の脳科学でも証明されてきています。

今日は、この「脳」の発達とテレビゲームの関係について書きたいと思います。

◆ゲームをするという行為

画面を集中してみてボタンを押すという行為、これがゲームの基本動作です。

決して手指を使った作業ではありませんが、画面にあわせて指は器用に反応していきます。

これは刺激に対する新生児の原始反射に似ています。

ゲームでも刺激に対して反射的に操作を繰り返し、意識しなくても指は反応するようになります。

◆ゲームと脳の関係

脳の構造は次の3層からなっています。

まず「爬虫類脳(脳幹)」という本能的な部分があります。生きていくために必要なことを司ります。

次に「旧哺乳類脳(情動脳)」と言われる脳がありますが爬虫類脳の上にあるイメージです。喜び、愛情、怒り、恐怖など感情を司るとされています。

最後に「新哺乳類脳(理性脳)」と言われ、一番外側に位置する脳があります。ここは言語、知能など人間の特徴である思考を司ります。

人間が人間である所以、より高みを目指すことができるのは新哺乳類脳が関係しています。

では、ゲームをすることと脳の関係はどうなのでしょうか?

ゲームは”刺激に対する反射”と言われることからも、この「爬虫類脳」、つまり本能的な部分が強化されると考えられています。

本能的な部分が強化されると、例えば、攻撃的になったりキレやすくなることが指摘されています。

ゲームの種類や時間との相関関係はわかっていませんが、傾向として指摘されていることは注目すべきことだと思います。

娯楽、気晴らしとしては素晴らしい時間を提供してくれるゲームも、その関わり方については注意を払わなければならないということがわかります。