【こどもの可能性】モンテッソーリ教育(運動の敏感期)
こどものイタズラは大人には理解できないものが多くあります。
こどもはどのような「イタズラ」をするのでしょうか。敏感期の種類別に、よく見られる行動を挙げてみます。
まず今回は運動の敏感期について説明します。
◆運動の敏感期に見られるイタズラ
- 0~3才の特徴
自分の思い通りにからだを使いこなせるように、ありとあらゆる動きを全力投球する時期です。
例えば、歩けるようになり、歩くことが仕方ないこどもは(1才6ヶ月前後~)ベビーカーに乗りたがりません。このころは「歩くために歩いている」のです。
しかし少し年齢が大きくなると、歩くのが面倒、しんどい、という時期がくるでしょう。
敏感期には終わりがあるのです。
- 敏感期の主な行動(イタズラ)
歩く、持つ、投げる、運ぶ、落とす、めくる、ひっぱる、まわす、しめる、押す、破る、出す、のぼる
例えば、こどもがひたすらティッシュペーパーを出すイタズラ。こどもにはティッシュペーパーが必要なのではなく引っ張る感覚がたまらないのです。
このときは「ティッシュだし」の教具を与えます。(本物のティッシュではなくフェルトを重ねてティッシュ箱に入れ、引っ張りだす道具)
これを単なるイタズラだと思い、ティッシュ箱を触れない場所に置くことはとてももったいないことです。
0才~3才頃にこどもの手の骨格が出来上がります。こどもはその手を使いたいのです。
そして手を使うためには脳との供応が必要となります。
脳科学の観点から見ると、繰り返し手の目の共同作業を行うことで脳内の電気信号の伝達速度が早くなり、脳の働きが活発化することがわかっています。
脳に何らかの障がいを抱えたこどもたちは握力が弱かったり、親指、人さし指を使ってものをつかむのではなく小指とくすり指を使ってつかむことがあると言います。
モンテッソーリ教育は知的障がいを持ったこどもたちのために開発された教育法です。
脳科学から見ても「目で見て、脳を介して手を動かす」ことはとても重要です。こどもの行動(イタズラ)(歩く、持つ、投げる、運ぶ、落とす、めくる、ひっぱる、まわす、しめる、押す、破る、出す、のぼる)にはすべて発達に必要な意味があることを知り、可能であれば、親はその行動を飽きてやめるまで見守り、何かにつまずくようなら黙ってゆっくりとやってみせましょう。
今後、イタズラごとに適した教具を紹介していく予定です。