【こどもの可能性】モンテッソーリ教育(「敏感期」を理解しこどもを伸ばす)
モンテッソーリ教育においては「こどもが自ら伸びようとする時期」のことを「敏感期」と呼んでいます。
この敏感期が、こどもがこどもらしい、大人には不可解な行動をするときなのです。
親が敏感期を理解することで、こどもの”底力”を圧倒的に伸ばすことができます。
まずは敏感期の種類について挙げてみます。
◆敏感期の種類
()の年齢は目安です。
1.言語(胎生7ヶ月~5才半):
どんなことばも取得できる。周囲の言語をイントネーション、アクセント含め難なく習得する。
2.運動(6ヶ月~4才半):
自分の意志でからだを動かせる。頭から指先までよく動く環境が必要。
3.秩序(1才半~2才半):
順番、場所、やり方にこだわる。いつも同じでなければ嫌。いつも同じが安心する。
4.感覚(0才~3才半)触覚(2才~3才):
視覚、聴覚、触覚、嗅覚が敏感になる。0才から感覚印象を吸収し、2才半頃から分類、整理する時期に入る
5.小さいもの(2才半前後):
小さいものをすぐに見つけます。小さい生き物を見つけるとずっと見つめています。
6.書くこと(3才半~4才半):
書くことに夢中になります。この頃までに目(脳)と手の共同作業をたっぷりしていると書くことが簡単になります。
7.挨拶礼儀(3才半~6才):
朝晩の挨拶、ありがとう、ごめんなさい、や季節の行事、外国語の挨拶に興味を持ちます。
8.数(4才~6才):
置く場所、順序、多い、少ないなど日常生活の数的な要素に敏感になります。
9.読むこと(4才半~5才半):
他人の表現を読むことにワクワクします。感情移入や作者の意図を理解します。
10.文化の習得、集団、モラル(6才~発達の2段階へ):
家族よりも友達やグループが好きになります。モラルや道徳心が働きます。
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1~5の期間は「大人には理解できないイタズラ」をする時です。
そしてこの0才~3才までに無意識にすべての環境を吸収します。その体験が4~10へとつながっていきます。
それでは何故このイタズラを「思う存分」することで自立や集中力アップにつながるのかを書きたいと思います。
※イタズラについては次回以降に書いていきます。
◆自立、集中力につながるワケ
イタズラは、こどもが成長していく過程で必要不可欠なものです。
例えばティッシュペーパーを箱から全部引っ張り出していた、、なんていうことはおそらくどのこどもも通る道です。
それは「運動の敏感期」と言われる時期に見られる行動ですが、自ら必要にかられてその行動を起こしています。
その行動を中断されることなくやり遂げることは、夢中になり集中している状態を継続させることにつながります。
そして、最終的にはこどもはその行動に満足すると自ら終わらせるものなのです。
逆に「イタズラはやめなさい!」と止めてしまうと、自らの選択が否定され集中して最後までやり抜く満足感を奪われることになります。その結果、いつの間にか自分で決められない、やり抜くことを知らない状態で育ってしまうのです。
このように、こどもがとる行動は成長とともに必要なこととして表れるため、これを「敏感期」として見逃さずに、親は「こどもの自発的な活動をサポートする存在に撤しなければならない」のです。
こどもがひとりでできることを実感し満足するために、マリア・モンテッソーリは医師としての経験からこどもの発達過程を科学的に観察し、生理学的な根拠に基づいた教育法と教材を考え出しました。
モンテッソーリ教育の目的は「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり生涯学び続ける姿勢を持った人間に育てること」なのです。
それでは次回は、「敏感期」に表れる具体的な行動を例示しながら、大人がサポートすることについて書きたいと思います。