【こどもの可能性】モンテッソーリ教育(マリア・モンテッソーリ)
先日から書きはじめたモンテッソーリ教育について。
今日は、モンテッソーリ教育を考え出したマリア・モンテッソーリという女医について書きたいと思います。
◆マリア・モンテッソーリとは
モンテッソーリ教育を考え出したのは、イタリア人の女性医師であるマリア・モンテッソーリです。
マリア・モンテッソーリは、1870年、イタリアに生まれました。
当時は女性差別の残る時代でした。
ここでマリアはローマ大学医学部に女性として初めて入学。男子と別室で解剖を行う差別などがあるなか、1896年イタリアで女性初の医学博士号を取得しました。
しかしその後は女性医師が職につくことが難しく、ようやく就職できたのはローマ大学付属の精神病院でした。
この病院では20才以上の大人にまじって知的障がいを持った小学生くらいのこどもたちも入院していました。
その扱いはひどく、こどもに適切なおもちゃも勉強道具も与えられていなかったのです。
ここでマリアは知的障がいがあるとされるこどもがパンくずで遊んでいる姿を見ます。この姿に意味があると思ったマリアは、これ以降、こどもの遊ぶ姿を観察するようになります。
そしてこどもを観察するうちに「知的な進歩がない」と言われていたこどもたちも、感覚的な刺激を求めていることに気づきます。
そしてマリアはこのこどもたちに指先を使う玩具を次々と与え、治療を試みます。
その結果、感覚的な刺激を与えると知的障がいをもったこどもたちにも進歩が見られることを発見し、別のこどもにも玩具を与えることにします。
その過程で、彼らに知能テストを受けさせると健常者よりも良い結果が出たのです。
このことは、医学界に大きな衝撃を与えました。
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これがモンテッソーリメソッドのはじまりです。
・手先を使うことで五感を刺激し、知能がアップする
・こどもは自分で伸びようとする力を持っている
これを基本にさまざまな玩具を開発し、こどもが誰しも持っている力を引き出し、先日書いたような著名人たちが次々と生まれたのです。
Googleの共同設立者であるセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジは、モンテッソーリ教育がなかったらGoogleはなかったと言い、5年ほど前にはGoogleトップ画面にモンテッソーリの玩具である「ピンクタワー」を使用したこともありました。
次回からはモンテッソーリ教育の基礎にある、「こどもの伸びようとする時期とは」について書きたいと思います。